アメリカ西部国立公園を巡る

広大な大地を誇るアメリカ大陸にはいくつもの自然国立公園がある。その中で西部に位置する代表的な6つの国立公園やナバホ国自然公園を巡った。交通機関は主に飛行機で何度も乗り継いでの大移動。どこを訪れても果てしなく延々と続く大自然の美しくて不思議な風景。地球上にこんなところがあったのかと感嘆することしきりだった。撮った写真の中から主な所だけチョイスして紹介する。

   
ユタ州にあるザイオン国立公園。ザイオンは旧約聖書に出て来る言葉で聖なる山という意味。ここはビューポイントの一つで「司教の宮殿」という場所。この3つの岩山には旧約聖書からアブラハム、イサク、ヤコブの名が付けられている。ザイオンの山々は高くて眺めるのに首が疲れる。

   
そびえ立つウオッチマン ・・・その名前の由来はザイオンの「見張り番」。水によって創造された壮大な渓谷。谷底の新緑の色から600mも上にそびえ立つ巨岩の崖のオレンジやクリーム色の変化が美しい迫力満点の風景。

   
ユタ州の数多くの奇岩の尖塔が並ぶブライスキャニオン。名前はキャニオンと付いているが、ここは渓谷でなく「断崖」。岩に染み込んだ雨水の氷の凍結と氷解が繰り返し、もろい地層が削れて固い地層だけが残りこのような造形を成した。眼下に歩いている人が小さく見える。

   
様々な形の岩が建ち並ぶ様相は、地球以外の宇宙のどこかの星の光景のようでもある。この日急に雪がちらついて驚いた!右上角の曇りはカメラレンズに付着した雪。

   
   
主にアリゾナ洲に所在するナバホ国。アメリカ・インディアン、ナバホ族の居留地にあるアンテローブキャニオン。ナバホの言葉で「水が岩を流れる場所」という意味。砂丘が固まってできた砂岩が、鉄砲水や風水によって狭く深く浸食されてできたもので、幅2〜3mなのに対し、深さはなんと30〜40mほどもある。天井の細い割れ目から陽光が差し込み、何とも幻想的で美しい空間だ。

   
ここもナバホ族の居留地にあって、アメリカの原風景を象徴しているモニュメントバレー。西部劇「幌馬車」など数多くのロケ地になった所。この丘の高さは東京タワーとほぼ同じで300m。そしてこれらの丘と丘の間の距離は約1.6kmにも及ぶ広大さだ。

   
   
ユネスコ世界遺産のグランドキャニオン。長い年月コロラド河によって浸食され、巨大な活断層のずれが生じて出来たとされる巨大な渓谷。その谷の深さは平均1.2km、谷の幅6km〜29km、長さ446kmとか。中央を流れるのはコロラド河。雄大とか壮大というような言葉では片付けられない程のそれはそれは偉大な地球の営みを感じる世界だった。

   
パワースポットとして注目されているアリゾナ州の町セドナの赤い岩山ベルロック。磁気と水晶と遠赤外線の力が働いているそうで近くに来るとパワーを感じて、手がピリピリしびれたりくしゃみが出たりする人がいるのだそうだ。

   
アメリカのアリゾナ州セドナにある雷が落ちる高い山、サンダーマウンテンとセドナの街並み。かつてウォルトディズニーの別荘があり、ディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンのモデルとなったという説がある場所。街の建物は景観を損なわないよう低くて色も風景に馴染んでいる。

   
ワイオミング州のグランドティトン国立公園から4,000m級のティトン連山を望む。ロッキー山脈の中でも最も美しい山並みと云われていて、映画「シェーン」のロケもこの周辺で行われたとのこと。19世紀のモルモン教徒の住居跡が残っていた。

   
グランドティトン国立公園内のトランスフィギレーション教会。1925年に建てられた丸太造りの素朴な教会で、奥に見える窓からティトン山脈を眺めつつ、人は祈っていたのだろうか。

   
ここイエローストーン国立公園は、ワイオミング州北西部を中心とした世界最古の国立公園だ。公園内には200もの温泉が点在していて、このウエストサムにある温泉池は湖に接していて熱湯が湧き出ていた。元々は黒かったのがバクテリアが死んだことにより青く透き通っているそうだ。

   
イエローストーン名物アメリカバイソンの野生の群れに出会った。この時季は小さな子供もいて可愛らしかった。父親は単独行動する習性で、従ってこの群れは母親と子供だそう。

   
イエローストーンの中にあるマンモスホット・スプリングス。元々温泉が湧いていた大きな岩がマンモスの形をしていたことから名付けられた。温泉が斜面を流れその残留成分が石灰棚を形成している。なぜ階段状になっているのか不思議。青い空とのコントラストが奇麗だ。

   
カルフォルニア州にあるヨセミテ国立公園のグレーシャーポイント(標高2、199m)から、世界第5位で全米一を誇るヨセミテ滝(落差739m)を見下ろす。視界におさまりきらないヨセミテ渓谷の大パノラマだ。